友部正人
The Request Times

vol.30~vol.50

VoL.30 1990.1.10 発行


明けましておめでとうございます。
たくさんの年賀状、どうもありがとうございました。こちらは例年通り年賀状は書きませんでしたがこの新聞で返事を送ります。

1月と2月はほとんどライブ活動はお休みです。
1月16日 第6回『待ちあわせ』 ゲスト・PSY’S 青山円形劇場
1月20日 甲府 ハーパーズミル
1月22日 神戸 チキンジョージ 憂歌団のゲスト出演
2月はなし。
と、たったこれだけです。3月になったらまた活動を開始しますのでよろしくね。ひまな間に次のアルバムの準備でもするつもり。

◎『友部正人1976』のLPが残りあと20枚になりました。欲しい人はお早目に。なお、CD化して再発するつもりなので、こちらもお楽しみに。音もリミックスして、ジャケット写真も変えて、と新たにお色直しして登場する予定です。

◎キティレコードより再発された『URCシングルズ』というCDのVOL.?に友部の「もう春だね」と「乾杯」が入っています。このシングルレコードは1972年に発売されたもので、1972年の春一番のライブ録音です。

◎10月27日、東京R’s アートコートで行われた『夕日は昇る』発表会のコンサートのビデオが発売される予定です。ケーブルTVで放映されるそうだけれど、ほとんどの人が見られないと思うので(うちだって見られない)、ビデオソフトになって発売されるなんてとてもうれしい。詳しいことは次号で。


◎シンコーミュージックから出版されている「SHOUT! 」という月刊誌で春から連載が始まります。小沢忠恭氏の写真と、友部の書き下ろしの詩という組み合わせで。
他の雑誌でも少し詩を発表していて(これから出るのは「花と緑」、「MOE」)、できれば書き下ろしで1冊詩集を作りたいと考えている友部は燃えています。


◎福岡で古くから友部のコンサートを主催していたある人が、1972年~1980年頃のライブ録音テープの中から、アルバム収録されなかった曲ばかりを集めて、海賊カセットテープを作りました。録音状態はわりと良。全17曲。著作権法にはひっかからないようには作られましたが、一応ゲリラなので名前は伏せます。

ついでに思い出したけど、キティより発売予定だった『友部正人ライブ』(1971年頃)は、演奏状態が悪いので、発売を中止しました。もし広告などを見かけて楽しみにしていた人がいたら、ごめんなさい。


◎洋服屋「SUZUYA」の新年のごあいさつのパネルに友部のイラストが使われています。誰か気がついたかな。『夕日は昇る』の中の歌詞カードの絵で、船の近くにいる小さな5人の人間の絵です。
では今年もよろしく。



ぼくの買い物シリーズ 23 ・・・新聞・・・友部正人

 

VoL.31 1990.4.28 発行

ひさしぶりの新聞です。
3月にダイレクトメールを大発送したので、しばらくニュースもなく、お休みしていました。
さてと、ビデオ『船乗りたち』はもうご覧になりましたでしょうか。なかなかどこにも売っていない、という苦情も耳にしますが、キャプテンレコードに注文してくださいね。まもなく(連休があけたら)、『友部正人1976』のCDも出来上がってきます。ああ、待ち遠しい。


▼去る4月15日、花万博のイベントに行ってきました。半分ふきっさらしのメインホールは、座っていられないくらい寒くて、はじめからおしまいまで全部見た人は本当にえらい! という感じでした。友部はビリケンの橋本はじめ(ギター)を従えて、5曲うたいました。『びっこのポーの最後』では、いきなりSIONが出てきてコーラスしてくれたりして、超うれしかった。『I Shall Be Released』(訳・友部)では、マーシー(ブルーハーツ)がかわりばんこにうたってくれたし(ウンウン)、『花』(作曲は矢野誠)という美しい曲では、チャカさん(PSY’S)がかわりばんこにうたってくれて、もう聞きほれてしまいました。FM802で5月4日、1時から4時に放送されるそうです。関西の人はチェックね。

▼あくる日(4月16日)は、京都の拾得、8mm映画「水門」をゲストにライブ。5月からは、この映画を持ってツアーもします。本当にきれいな映画なので、ぜひどこかで見てください。

▼4月18日は東海ラジオ主催のライブが名古屋のE.L.L.であり、ジュンスカの寺岡呼人くんに呼ばれてうたいに行きました。呼人くんの友人バンドなんかと一緒に9曲も盛り上がってうたってしまったそうです。これも名古屋の人はラジオをチェックしてください(いつ放送かはまだ知らない)。


▼5月30日の『待ちあわせ』コンサートは、元気いっぱいのMOJO CLUBです。どんな歌をやるか、目下作戦を練っているところ。MOJOの三宅くんは友部の古い歌を希望していたが、さてどうなるのやら。

▼7月7日、たなばたライブat MANDA-LA 2は今年もリクエスト大会です。混雑が予想されるため、マンダラと相談して限定150人に決めました。(去年、気持ち悪くなっちゃった人、いたから。それに機嫌悪くなった人も)。
5月25日より、マンダラでチケット発売します。友部オフィスでもTEL予約あり(これは楽ね)。

◎6月のスケジュール◎ダイレクトメールでお知らせした九州のスケジュールのあと、追加あります。
6/17 折尾 「アフロディティ」
6/18 鹿屋 「まことげい」
6/20  早 「でっさん」
(6/11福岡イムズホール、6/12鹿児島6/14長崎6/16田川)
6/20 枚方市民ギャラリー 共:ポチャナー、キーたんチェリー(From THAILAND)豊田勇造
6/24 京都 「アザーサイド」 共:リクオ(ピアノ)

7月は東北地方をまわります。(平、山形、一関、仙台、福島、大信村、盛岡など)待っていてくださいね。ではまた。



ぼくの買い物シリーズ 24  ・・・ピアノ・・・・友部正人

 

VoL.32 1990.6.3発行

まずはじめに暗い話題から・・・
友部の4th LP『誰もぼくの絵を描けないだろう』の再発が急に中止となりました。その理由は、またまた差別用語です。「長いうで」という曲の“ぼくを4つ足で歩かせる”という言葉の“よつ”という言葉が部落差別の言葉なんだそうです。その部分だけ音を消すとか、この曲を省くとか、いろいろ案も出たのですが、結局CBSソニーは中止を決めました。ソニー側としてみれば、もし問題が起こってしまってからの大変さを考えたらもう何がなんでも自主規制という姿勢で友部のアルバムをなきものにすることなんて、へっちゃらなのです。悲しんでいるのは、再発の担当ディレクターと、私たちと、それから再発を待ちのぞんでいてくれてた人たちだけです。
ついでに3rd アルバム『また見つけたよ』も、“黒んぼさん・・”という歌詞があって、これまただめ。
「びっこのポーの最後」のことといい結局CBSソニーで制作したLPは3枚ともみごとに発売できないということです。今後、ベスト盤という形では出せるかもしれませんが、オリジナル・アルバムの方ではもう無理。あとは『友部正人1976』のように自主の方法でやるしかないけど、これも見通しはまだ暗いです。ソニーがすんなり原盤を渡してくれるとは思えないから。
それにしても差別用語使用を見つけては、脅したりお金をゆすり取ったりしているいかがわしい人たちの実体はなんなのでしょう。企業はなぜ逃げまわってばかりいるのでしょう。なんか自分の無力さを痛感した出来事でした。


第7回『待ちあわせ』コンサートはホットなライブでした。
MOJO CLUBをしたがえて、真ん中でうれしそうにうたう友部。この日、MOJOのメンバーは全員礼服で正装して、その理由は「ヘイルヘイル・ロックンロール」という映画で、チャック・ベリーをかこむキース・リチャーズたちというイメージ(これはMOJOの考え)に添ったんだそう。サム・クックやレッドベリーやベッシー・スミスやボブ・ディランの歌をたくさん演って、友部とMOJOのオリジナル曲は少なかったんだけれど、カバー曲はすべて、友部かMOJOの三宅くんが訳したので、自分たちの気持ちなんだよ、と言っていました。MOJOはいつになく神妙で、かわいらしかったと評判でした。


★今後のスケジュール
前の号でお知らせしていた大阪のライブの日程が変わりました。
6月23日だったのが下記の通りです。
6月25日大阪「ナンジャン」共:石田長生(ブラックペッパー)
6月30日青梅「夏への扉」(映画上映あり)友部の映画だよ。
7月15日いわき市平「ホーボー屋」
   16日山形
  18日一関「あまから亭」
  20日仙台「CADホール
  22日福島県大信村「ごんたくら」
  23日盛岡中三デパートAUNホール

8月は例年通りおやすみです。9/5相模大野で憂歌団とジョイントのコンサートを予定。ではまた。



ぼくの買い物シリーズ 25 ・・・気の合う時計・・・友部正人

 

VoL.33 1990.7.10発行

7月7日、たなばたの夜に、今年で5回目を迎えるリクエスト・ライブを行いました。

今年は限定入場にして、前売りチケットのお客さんだけでやるつもりだったんだけれど、情報誌に限定と載らなかったために、当日に大勢来てしまい、可能な限り入場してもらったので、結局200人になってしまいました。早くから前売り券を買ってくれた人、ごめんなさいね、またぎゅうづめで。おまけに休憩もとらずにうたい続けたものだからまったくもう。トイレも飲み物もたばこも全部がまんで立ち見で、ああ。
今回も遠方からありがとう(岡山、大阪、郡山など)。近くの人もいつも来てくれてどうもありがとう。では当日の集計結果と、実際にうたった曲順を報告します。

1 ガーディナーさん 20票
2 びっこのポーの最後 18
3 にんじん 17
4 遠来 16
5 一本道 15
6 大阪へやって来た 13
 誰もぼくの絵を描けないだろう
7 ぼくは君を探しに来たんだ 11
8 あいてるドアから失礼しますよ 10
 地球のいちばんはげた場所
9 ロックン・ロール 9
 夕日は昇る
10 空が落ちて来る 8
  はじめぼくはひとりだった
11 まるで正直者のように 7
  シャンソン
  愛について
  水門
12 乾杯 6
  夕暮れ
  どうして旅に出なかったんだ
  6月の雨の夜、チルチル・ミチルは
  Like A Rolling Stone
  少年とライオン

このあともずーっと続いており、全部で105曲もの歌がリクエストされたのでした。「ガーディナーさん」が堂々1位という異変は、去る6月9日、立川市民会館で今をときめくたまのみんなと一緒にうたったのが原因ではないかと思われます。さて、来年はいかなる結果になりますか。

たなばたリクエスト・ライブの曲順です。
1 パジャマ
2 Send Me To The Electric Chair
3 グッドモーニング・ブルース
4 I Shall Be Released
5 まちは裸ですわりこんでいる
6 ヘマな奴
7 西の空に陽が落ちて
8 なんでもない日には
9 愛について
10 夕暮れ
11 ジョージア・ジョージア・オン・マイ・マインド
12 夕日は昇13 る
14 38万15 キロ
16 女は男である
17 水門
18 大阪へやって来た
19 びっこのポーの最後
20 少年とライオン
21 はじめぼくはひとりだった
22 遠来
23 あいてるドアから失礼しますよ
24 地球のいちばんはげた場所
25 一本道
26 にんじん
27 ガーディナーさん
28 誰もぼくの絵を描けないだろう
29 ライブ・ハウス

今回初めて一緒に演るピアニカ前田さんと2人でやったり、ギターの橋本はじめとやったり、いつものバンドのメンバー(水谷紹、山脇正治、横澤龍太郎)とやったり、まったくソロでうたったり、バラエティにとんだメニューだったかと思います。前田さんをのぞいてはみんなぶっつけ本番だったけど、まずまずだったよね。


夏、友部はヨーロッパへ旅行する予定です。みなさんはどうすごされますか。すてきなバカンスを。ではまた。


ライブスケジュール
9/15 グリーンホール相模大野 憂歌団とジョイントです。
9/19 名古屋パラダイスカフェ
   20 〃
7月25日吉祥寺MANDARA?にてリクオのライブのゲストで友部が出演します。リクオの歌はすごいぞ。みんな知ってる人も知らない人も来てね。

天の川のほとりで 友部正人


今年のたなばたリクエスト大会は3時間を超えてしまった。去年も長かったけど、それでも2時間半に収まったのだ。入場に手間取って開演か遅れて、始まったのがもう8時を超えていた。おかげで終わったのは11時半だった。5月に浅草でルーサー・アリソンのコンサートを見たんだけれど、のりにのったルーサー・アリソンのバンドは11時をすぎてもまだやっていた。電車が心配なぼくは終わりまで聞かないで帰ってきてしまった。この日、MANDA-LA 2でぼくはうたう側だったのに11時を過ぎたあたりから、お客さんの帰りの電車のことが気になりだしてしまった。そのせいで一番リクエストの多かった「ガーディナーさん」の歌詞をまちがえた。「もう1曲やってもいいか」と聞くと、みんな「いいよ」と答えてくれるのだけれど、遠くから来ていた人たちはやはり気が気じゃなかっただろう。
リクエスト大会は、のびのびと自分の古い曲がうたえるので、ぼくも大好きだ。だけど終わってみると、これが普通なんじゃないだろうかと思うのだ。聞きに来る人たちはリクエスト大会の時だけではなく、いつだって聞きたい曲を胸に秘めてやって来るのだと思う。そんなことはぼくは知らないものだから、ついつい新しい曲ばかりやってしまう。歌に古い、新しいなんてないのだろう。だって、聞く人にとってはいつも新しいのだから。うたうぼくは古い歌に文句をつけて、新しい歌をひいきにする。そんな自分のわがままに気づかせてくれるのが、たなばたコンサートというわけだ。だから、1年に1度はあったほうがいいのでしょう。来年はいったい何時までになるかわからないけど、またやりましょう。今年ぼくは27曲うたったけれど、歌いたくて歌えなかった曲があと27曲はあったのだから。そんな心残りを来年にたくして、7月7日、天の川のほとりで会いましょう。

 

 VoL.34 1990.9.2

まだまだ暑い東京の夏ですが、お変わりありませんか。
さて、9月に入り、ライブに、レコーディングの準備にと、またいつもの友部に戻りつつありますが、この夏、友部はといえば、大変な目にあったのでした。8月1日にひとりでぶらりとヨーロッパへ出発したはずなのに、イラク経由で行ったために、1週間もバグダッドで足止めをくらい(その間まったく音信普通で、わたしなんて、パリでなんかあって、殺されちゃったのかなぁと心配してたんだから)、その後、ヨルダン、スイス経由でやっと目的地のパリに到着したのでした。パリのあとはベルリンとロンドンに寄って、8月25日、無事日本に帰ってきました。みやげ話も、ヨーロッパのことよりバグダッドのことの方がいまだ白熱しています。とは言っても、すぐに脱出できたので、いやぁ、めずらしい体験をしたなぁ、なんて盛り上がってたりもしますが、今現在、まだ人質扱いでイラクに閉じ込められている大勢の人たちのことを思うと、すぐにまじめな顔つきになる友部です。


第8回の『待ちあわせ』コンサートが決定しました。
11月12日、なんと渋谷のジァンジァンで
あのチャボさん(仲井戸麗市氏)をゲストに、というなんか秘密クラブめいた雰囲気でお届けします。今までにやってきた小さなホール、というようなところはどこもスケジュールがぎっしりつまっていて、なかなかとれないのです。かといって、ライブハウスは『待ちあわせ』コンサートでは使わないって決めているし、そこで、ちょっとせまくてつらいのですが、ジァンジァンということになりました。
このライブを見ることのできた人は幸せ者です、ね。

9月と10月のライブスケジュール

9/5 相模大野グリーンホール
  15 松本 林昌寺 歌と語りのコンサート 共:乾 千穂さん(語り)
  17 豊橋 「バークレイ」
  19.20 名古屋「パラダイスカフェ」
  22 吹田 「サンストリートクラブ」 WITH リクオ
  30 新横浜 「スペースオルタ」 共:須山久美子
10/7 吉祥寺MANDARA?
10/29 吉祥寺MANDARA? リップバンウインク トラベリングホッボーズ(なぞのバンド)ゲスト友部正人

おまけ11/8神戸チキンジョージ石田長生のゲストで。11/9関内CULB24共:リクオ etc

11月にはレコーディングします。ニューアルバムのリリース予定は2月です。楽しみに待っていてください。
ではまたごきげんよう。



ぼくの買い物シリーズ 26 ・・・イラク航空パリ行きチケット・・・・友部正人

 

 VoL.35 1990.10.28

リハーサルざんまいの10月の友部でした。
10月29日のMANDA-LA 2でのライブのために、リップバンウィンクや、トラベリンホーボーズとのリハーサル、11月12日の『待ちあわせ』のため、チャボさんと打ち合わせやリハーサル、11月14日から始まるレコーディングのため、バンドのメンバーとリハーサル、とスタジオにばかりいたような今月だったわけで、ライブをやったのはたったの1日だけでした。
その10月7日のMANDA-LA 2でのライブは、ソロでぶらっとうたいに行ったんだけれど、たくさんの飛び入りゲストが来てくれて、ミニ『待ちあわせ』みたいだったよ。ギターのヒョコ坊(永井光男)や橋本はじめやピアニカ前田さんには、いろんな歌に美しいバッキングをつけてもらったし、MOJO CLUBの三宅くんは、5月の『待ちあわせ』でうたった歌を、また一緒に演ってくれたし、JSWの呼人くんには4月に一緒にうたったのがきっかけになって、次のアルバムに入れることになったボブ・ディランの「I Shall Be Released」(訳詞・友部)をまた一緒に演ったりして、という風に、なんか楽しい一夜でした。

なんて、つい次のアルバムのことを言ってしまったが、いつもの友部バンドを中心に、そこにリクオや梅津さんが参加したりします。MOJO CLUBとも何曲か一緒にやるぞ。楽しみにしていてね。


ライブCD再発のお知らせ
1988年4月、初のライブ盤『はじめぼくはひとりだった』(2枚組)を限定販売し、完売してから1年あまりがすぎました。が、今も欲しいという問合せがとぎれずにあります。
シリアルナンバー、直筆サイン入りのこのCDをめんどうな通信販売で買ってくださった方に誠に申し訳ないのですが、この度、再プレスすることになりました。もちろん今回は番号も、サインもなし、値段は当時の6000円のままです。全27曲(142分48秒)。12月中旬発売予定。
また、チラシでも作るので見てください。前に買ってくれた人、おこらないでね。


海賊グッズのお知らせ??主にライブ会場でどうぞ??
ビデオ『六月の橋、七月の窓』9曲入り(ライブ) 1500円
制作・植田幸平 1990 06 30 青梅でのライブ収録(ソロ)

CDも制作中。1972年~1974年に録音(ライブ)されたアルバム未収録曲ばかり。くわしくはまた次号で。

11月12月のスケジュール
11/4 横浜BUDDY
11/9 横浜クラブ24 フレデリック、リクオ、ダーリンチキンズ、ゲスト:友部正人(たっぷり歌うよ)
11/8 神戸チキンジョージ 石田長生プロデュースボーカルナイトに出演
11/10 和歌山 近畿大学 青踏女子短大
11/12 第8回待ち合わせコンサートはチケット売り切れです。

12/5 松山「ゲットー」
12/6 高知「サウンドボックス」
12/7 大杉「夢工房」
12/8 高松
12/9 徳島「ジッタ?バック」
12/15郡山「カヴァーズ」★友部バンドで行くよ
12/18.19 沖縄「ジァンジァン」
12/21 別府 「LOFT」
12/23 福岡 キャビンホール


ぼくの買い物シリーズ 27 ・・・・買えなかった本・・・友部正人

 

 VoL.36 1990.12.1

11月いっぱいかかったレコーディングも、やっと29日に録音を終了し、今トラックダウンの作業をしているところです。今回のアルバムは、ダビングを極力減らして、一発録りの良さを出してみました。
全11曲。来年2月21日、MIDIレコードより発売です。ジャケットの写真撮影も無事終わり、おなじみの小沢忠恭氏のすてきな写真を楽しみにお待ちください。ロケの場所は、まるでケンジントン公園みたいにきれいだけれど、本当の所はひみつ。
曲目 少年とライオン/こわれてしまった一日/モンタハ/
ラズガルのコーヒーカップ/20世紀という芝居/おもしろい電車/髪の長い魚屋上のブルース/グッドモーニング・ブルース/I Shall Be Released/大道芸人


11月12日の『待ちあわせ』コンサートはもうすごかった。本年度最高のライブとのアンケートも多かったゾ。チャボさん、リクオくん、乱入してくれたドクトル梅津さんと4人でやった「Rock'n' Roll Suicide」(David Bowie)を、わたしずうっと忘れない。リクエストした「ティーンエイジャー」をソロでうたってくれたチャボさん。本番中ずっと幸せそうな顔してたリクオくん、前日下北沢でばったり会って、サックス持って当日来てくれた梅津さん。本当にぜいたくなライブでした。

そこで、第9回『待ちあわせ』コンサートのお知らせです。
1991年2月7日(木)日仏会館にて、ゲストは矢野顕子さんです。矢野さんとは1987年にLIVE INNでジョイントさせてもらって以来、2度目の顔合わせです。現在はニューヨークにお住まいの矢野さんですが、先日東京に帰られていて、友部のレコーディング中のスタジオにも寄って下さいました。
チケットは1991年1月12日より、チケットぴあにて。
(DMが送られている人にはまた先行予約あり)


ライブCD『はじめぼくはひとりだった』も、まもなく出来上がります。今度は限定発売ではありません。あせらずにお買い求めください。
前回の誤植(いっぱいあった)や、使いづらかったDISC 2の番号もちゃんと直して、失敗のない裏ジャケットとブックレットができました。前回のライブCDを買ってくれた人で、新しいのも欲しいという方は連絡してください。送りますので。ついでですが、この新聞は誤字が多くてどうもすみません。下書きなしでばぁーっと書いちゃうので、なかなかうっかりしちゃうんです。刷り上がると、あーあと発見するのですが、時すでに遅く、恥ずかしながらそのままにしています。

ライブCD再発、お祝いライブ
1991年1月14、15日 2 Days at 吉祥寺MANDA-LA 2
前売\2200 当日\2500
チケット発売は12月4日より MANDA-LA 2にて
(MANDA-LA 2はいつもとても込むので座りたい人は前売をお勧めいたします。)

1月のスケジュール

1月14日と15日は吉祥寺MANDARA2
  21日 神戸チキンジョージ 新春唄絵巻に出演
  27日 MANDARA2 で須山久美子さんのライブにゲスト出演(また2人でシャンソンなど歌うよ」 
  29日 甲府「ハーパーズミル」

12月の追加分
17日宮古島へ行きます。



ぼくの買い物シリーズ 28 ・・・れんこん・・・友部正人

 

 VoL.37 1991.1.11発行

あけましておめでとうございます。京都と大阪で新年を迎えたわたしたちでしたが、みなさんはお正月をどうやって過ごしましたか。

さて、まずは悪いニュースからです。
ニュー・アルバム『ライオンのいる場所』の完成目前の12月18日(1990年)、販売元のコロンビアより、突然クレームがついてしまいました。事前にきちんと歌詞を提出して、録音もMIXもマスタリングまで全て完了した段階でいきなりNGだなんて・・・。
その歌は「グッドモーニング・ブルース」。問題となった箇所は、
♪差別用語てお金をもうけよう
レコード会社をおどしに行こう
その手はくわぬとレコード会社
ミュージシャンの口ふさぐ・・・♪です。

あんまり表沙汰にならないけれど、こういったトラブルが増えているのは確かなようで、私が知っているだけでも、いろんなバンドやアーチストが、歌詞カードを直されたり、曲を削除されたり、ひどいのなんて、プレスやり直しで発売延期になったりしています。誰も文句を言わないで黙って耐えているみたいだけれど(文句言ったらレコード出せなくなるし)、まあ直接の敵はレコード会社の自主規制ということになるのかな(まるで上記の歌詞そのままで、笑い話にもならないけどね)。それで結局、全11曲のはずが、全10曲入りということになってしまいました。
問題の「グッドモーニング・ブルース」は友部正人オフィスより自主制作で発売します。(CDシングル1曲のみ)ああまた自主制作だ。だんだんくたびれてきたよー、と言ってもいられないさ。『ライオンのいる場所』の発売に合わせて出せるよう、大急ぎで作っているところです。出せないと歌がかわいそうだもんね。
「グッドモーニング・ブルース」はMOJO CLUB+リクオのメンバーで、ノリの良いブルースです。友部はギターソロまでやっている(どの部分かわかるかな)。ニュー・アルバムを買ってくれるはずの人はこのシングルも買ってください。11曲そろってやっと『ライオンのいる場所』になるはずです。


次は良いニュースだよ。
CBSソニーより再発が中止になってしまった『誰もぼくの絵を描けないだろう』と『また見つけたよ』の2枚のLPを1枚に編集したCDが、今年の5月か6月にソニーより発売されることに決まったそうです。差別用語使用の「長いうで」と「なんてすっぱい雨だ」の2曲と、あと少し減らしてCD1枚に入るだけつめこんで。タイトル等はまだ未定。うれしい。

このあいだ、プロモーションビデオの撮影をやった。初のプロモーションビデオです。MTVとかで見られるんだよ。バシバシ、オンエアしてもらえるようにお願いしなくちゃね。曲目はアルバム1曲目の「こわれてしまった一日」です。撮影、監督は植田幸平さん。友部のライブビデオ『六月の橋、七月の窓』(自主制作)の作者でもある人です。お楽しみに。

ちょっとトラブルがあって遅れていたライブCD『はじめぼくはひとりだった』がやっともうすぐ出来上がります。お待たせしました。

今後のスケジュール
2月は「待ちあわせ」コンサート(2月7日)日仏会館のみです。

3月は「ライオンのいる場所」発売記念ライブで
   17日に新宿パワーステーション
   27日 名古屋 パラダイスカフェ
   29日 名古屋 クアトロ
   30日 大阪 アムホール
4月1日 京都磔磔

とここまで決定しています。詳しくはチラシをご覧ください。

1月26日にオンエアされる、笑福亭つるべさんの番組に出演しています。1時間たっぷりしゃべってうたって、らしいので、大阪と東京の方は聴いてください。
朝日放送ラジオで大阪は夜12時から1時・東京は夜7時から8時です。

どうぞ今年もよろしくお願いします。今年はCDや本を何点も出す予定で、友部ははりきっています。応援してね。



ぼくの買い物シリーズ 29 ・・・修正液・・・友部正人

 

 VoL.38 1991.2.28 発行

ちっとも雪の降らないこの冬の東京です。あちこちで大雪の話を聞くと、少しだけうらやましく思ってしまいます(本当は大変だってこと、身をもって知らないので)。
2月は一応新譜のためのプロモーションということで、けっこうバタバタしていました。ライブなんてたった1回(『待ちあわせ』)だけで、その他の日は取材やTVやラジオなどに出ていました。ライブか旅行しか好きじゃない友部にとってはつまらない1ヶ月だったでしょう。

これから見られるものを少しお知らせしておきます。

3月1日 TVK「POPS BOX」 夜9時~9時50分
3月4日 TVK「ファンキートマト」 夜7時~8時45分
※これは生番組で、友部が1曲うたいます。
3月7日 千葉TV「ミュージックチップス」 夜11時~
3月11日 TBS「キャッチアップ」 夜12時30分~(10分番組)

あとプロモーションビデオだけ流れるのはチェックしきれませんが(私もまだ1度も見ていない)、CATVのパワーチャンネルのミュージックスポットで3月11日~17日の週に流れるそうです。


『待ちあわせコンサート』第9回(2月7日、日仏会館、ゲスト矢野顕子さん)がCATVで90分番組になって放映されます。
3月9日、スペースシャワー「ライブシャワー」夜9時から。
これはなんとしてでも見ていただきたいです。ケーブルTVを契約している友人なんかがいたら録画してもらってください。

★3月11日、TBS「キャッチアップ」は、友部のプロモーションビデオの作者である植田幸平さんと2人で出演します。
植田くんは「えび天」(2回目)に出演して銀監督になり、大林宣彦に絶賛された映像作家です。その関係で「えび天」でも、友部のプロモーションビデオが紹介される予定です(放送日は未定)。



新アルバムのお知らせダイレクトメール、2月に大発送したのですが(MIDIよりMIDIの封筒で)、届かない方、こちらに住所やお名前知らせてくださいね。自主制作ものもいろいろありますので、申し込み待っています。

地方紙などで、反戦アルバム発表とか書かれていて、びっくりしました。いくら時期が時期だといっても、まるでイラク戦争をあてこんだように思われては・・・。歌を何かの手段に使用するということは、これまでもこれからも友部はしないつもりでやっています。そこのところ、わかって欲しいです。新聞記者さん。


3月北海道へ行きます。

3/5 函館 あうん堂ホール
3/6 札幌 Gクレフ
3/8 厚岸 トーラスター宮川2F 8ミリ映画「水門」上映あり
3/9 帯広 文化堂
3/10 旭川 志乃     8ミリ映画「水門」上映あり

4月の追加分
4/4 倉吉 ロフトハウス
4/6 福岡



ぼくの買い物シリーズ 30 ・・・回数券・・・友部正人

 

 VoL.39 1991.5.1

2ヶ月ぶりの新聞です。こんにちは。
3月17日の東京から4月1日の京都までの『ライオンのいる場所』発売記念ライブツアーは、どこも盛況でうれしかったです。特に東京のライブではついに、初めてダフ屋のおじさんが2人も来たのでした。感激。これからもダフ屋のうろうろするようなコンサートをしていきたいものです。
東京以外はバンドで演奏することの少ない友部は大変うれしそうです。最終日の京都では、ライブのあと朝までバンドのメンバーと酒のみながら話をしていました。これからは地方でもなるべくバンドでうたいたいなぁと友部は言っていますが、なんとかしたいものですけどねぇ。
4月は12日にアケタの店で「梅津和時の大仕事」に、仲井戸麗市、新井田耕造と共に出演。あとはひたすら原稿書き、という日々でした。8月の下旬に、書き下ろしの旅行記が出る予定です。ロック・インタヴュー集「Mr. OUTSIDE」の大栄出版から出版されます。去年の夏のひとり旅の日記です。お楽しみに。
あと詩集もがんばって作っているところです。年内にこれも出ます。(これは思潮社からです)。


『ベスト・セレクション』 ソニーより6月25日発売。(CD選書シリーズ)
SRCL 1906 \1500 60分 12曲入り
『また見つけたよ』(1973)、『誰もぼくの絵を描けないだろう』(1975)の2枚のアルバムを編集したものです。差別用語問題で、いろんな不満はあるにせよ、これでやっと友部の作品は全てそろったわけです。めでたい。(『なんでもない日には』という自主制作のアルバムのみ、友部本人の意向で、廃盤扱いになっています。)
旧譜もいろいろ聴いて、リクエストライブの日にそなえて準備をしましょう。

スケジュール
5/8 仙台 ヤマハホール 共:永畑雅人(P)
  10 山形 ストリートシャッフル
  11 岩手湯田町 ぶどう座けいこ場
  12 青森 だびよん劇場
  15~20 北海道バスツアー ★富良野、上川、釧路にてライブあり

6/9 吹田 メイシアター WITH リクオ
  10 豊橋 バークレイ
  13 福岡 GAYAホール WITH リクオ
  14 長崎 エストエスト WITH リクオ
  17 鹿屋 
  18 田川 
  19 柳川

スケジュール関東編
5/28 寺岡呼人プロデュースのライブにトラベリングホーボーズのメンバーで数曲歌います。(@MANDARA2)
6/6 第10回 待ちあわせコンサート@下北タウンホール ゲスト宮沢和史(THE BOOM)
6/16 日生劇場、アラブの子供達へチャリティコンサート
6/30 パワーステーション アコースティックナイトに出演
友部正人+高橋研バンドで。ボブディランなんかを歌う予定。



ぼくの買い物シリーズ 31・・・詩集・・・友部正人

 

 VoL.40 1991.6.7

北海道へ行って来ました。
友部正人とともに早春の北海道を旅しませんか、っていうやつです。5泊6日のこのバス・ツアーは、小樽で「ぽんぽん船」という民宿をやっている松岡くんの企画制作です。『ライオンのいる場所』のダイレクトメール(全国3600名)で告知して、最終的な申込者は男9名、女11名でした。それに企画の松岡、会計の高木直子、ビデオ撮影の植田幸平、運転手の大久保さん、友部と私、小野で合計26人(男13人、女13人)を乗せた小さなバスは広い北海道をずいぶんと走ったのでした。
5月15日 13時、札幌駅に各自集合⇒富良野
16日 美瑛⇒上川
17日 滝の上⇒サロマ湖⇒網走⇒浜小清水原生花園⇒知床
18日 知床峠⇒ラウス岳⇒中標津⇒川湯
19日 硫黄山⇒摩周湖⇒釧路湿原(水門)
20日 豊頃(はるにれ)⇒帯広⇒18時、千歳空港解散
美しい景色の場所で、マイクなしギター1本で3~4曲友部がうたう、ってのがこのツアーの目玉企画だったのですが、連日の雨も夕方には晴れわたり、素晴らしい自然の舞台美術をバックにうたうことができました。体重の軽い女の子なんか飛ばされそうだった強風の中、330度の地平線をながめながら。歌にもなった釧路湿原の古い水門の前で、日没を背に(感動した)。写真絵本となったあの有名なはるにれの木の下で(最後はみんなでうたって行進した)。
参加者が1行ずつ書いた連詩に友部が曲をつけて、ゆかた姿で広間でうたった夜もあったなぁ。混浴の露天風呂にも入ったし。泊まった所で、地元主催のライブも4回やったんだけれど、友部はバス・ツアーのお客さんを意識してか、4日とも違うメニューでうたいました。めずらしい歌もたくさん聞けたと思います。日程や金銭的な理由で行きたかったのに行けなかった人にはすまないが、本当に楽しい旅でした。


対談をやりました。
「CITY ROAD」7月号で、谷川俊太郎さんと。(堂々8ページ)
「BEST HIT」8月号で、寺岡呼人くんと。(実は6月号でも高野寛くんとやったんだ。この雑誌ではこのあとも対談が続く予定です。)



6月6日、第10回『待ちあわせコンサート』は(昨日のことだからまだ余韻が・・・)大成功のうちに終わりました。
ライブ・リポートは「CDデータ」、「ロッキン・オン・ジャパン」、「BEST HIT」、「What’s in?」なんかを読んでください。
あと衛星放送でもちらっと見れるはずです。THE BOOMのMIYAと山川くんは、知り合えて本当に良かったなって思ったよ。もちろん、サポートのギタリスト、たこやきもいいヤツです。毎日すてきなゲストに囲まれてうたう友部は幸せ者だ。
次回は9月です。今度は同世代の強者をゲストに。



スケジュール

7/4 新潟 WOODY 共:南正人さん
7/27 福島県 かぼちゃ小屋
8月18日は長野県さく市25日石川県おぐち村スキー場。両方ともイベント。

スケジュール7月の東京のライブ

7/7 たなばたリクエストライブ 吉祥寺MANDALA2
7/10 目黒福祉センターホール 出演:友部正人 VS 寺岡呼人
7/18 青ジャージ CD記念発売ライブ@ラママ ゲストで出演します。友部はCDのライナーノーツも担当。とてもよいバンドです。まだ知らない人は聞いてみて。
7/31 渋谷クアトロ WORLD A COUSTIC NIGHTに出演。
      共演は・トリオブルガルガ(ブルガリア) ・トウマニ・ジャバテ(アフリカ・マリ)
           友部は水谷アキラ(G)と山脇正治(B)とやります。



ぼくの買い物シリーズ 31 ・・・双眼鏡・・・・友部正人

 

 VoL.41 1991.7.15

たなばたリクエスト大会 at MANDA-LA 2 無事終了!
今年で6回目になるリクエスト・ライブ、ラッキーにも日曜日だったんで、夕方5時すぎよりSTARTしました。終わったのは10時。途中に少し休憩があったとはいえ、長時間ライブ(ついにチャボの記録を超えたか)、立っていたひとも座っていた人もお疲れさまでした。
前売り券が発売日に売り切れてしまい、当日少し心配しましたが、朝から並んだらしい元気な人たちはみんな、入ることができました。あんまり若い女の子ばかりの客層(9割くらい)にたまげた私は、チケット買えなかった、のんびりした男の人たちに、ずいぶん当日券をずる売りしてあげたのでした。男の人、がんばって見に来てね。女に負けるな。

それでは集計結果を発表します。
1 一本道 (4年ぶり1位に返り咲き! ) 27票
2 にんじん 16
 誰もぼくの絵を描けないだろう
3 6月の雨の夜、チルチル・ミチルは 15
4 びっこのポーの最後 13
5 大阪へやって来た 12
 夕暮れ
 はじめぼくはひとりだった
 遠来
 こわれてしまった一日
6 あいてるドアから失礼しますよ 11
 ガーディナーさん
 おるすばん
7 愛について 10
 I Shall Be Released
8 乾杯 9
 なんでもない日には
 ぼくは君を探しに来たんだ
9 空が落ちて来る 8
 水門
10 ふあ先生 7
 地球のいちばんはげた場所
 すばらしいさよなら
11 まるで正直者のように
 夕日は昇る
12 長いうで
 ヘマな奴
 ユミはねているよ
 中道商店街
 大道芸人
 グッドモーニング・ブルース
 イタリアの月
 7月の王様
 
 以下省略

全部で108曲の歌がリクエストされました。6位の「おるすばん」という曲は、5月の北海道バス・ツアーの参加者が共作して、友部が曲をつけた歌。この日、バス・ツアーの参加者が15名も全国から集まったので、ベスト10入りしてしまいました。10位の「すばらしいさよなら」は6月6日の『待ちあわせコンサート』で、ゲストのザ・ブームのMIYAとの共作。友部の詩にMIYAが曲をつけてくれて、2人であの日、デュエットしたのでした。ちなみに「中央線」も1票リクエストあったぞ。カバー曲のリクエストは12曲もあがったな。



たなばたライブでうたった曲順

1 別れの歌  0票
2 熱くならない魂を持つ人はかわいそうだ 2
3 どうして旅に出なかったんだ 4
4 早いぞ早いぞ 2
5 長崎慕情 4
6 乾杯 9
7 お日様がおっことしたものはコールタールの黒  0
8 まるで正直者のように 6
9 金もないが悩みもない 4
10 誰もぼくの絵を描けないだろう 16
11 あいてるドアから失礼しますよ 11
12 夕暮れ 12
13 水門 8
14 おるすばん 11
15 にんじん 16
16 びっこのポーの最後 13
17 すばらしいさよなら 7
18 ぼくは君を探しに来たんだ 9
19 一本道 27
20 大阪へやって来た 12
21 愛について 10
22 はじめぼくはひとりだった 12
23 けらいのひとりもいない王様 2
24 なんでもない日には 9
25 ふあ先生 7
26 6月の雨の夜、チルチル・ミチルは 15
27 少年とライオン 4
28 I Shall Be Released 10
29 こわれてしまった一日 12
30 ジョージア・ジョージア・オン・マイ・マインド 1
アンコール
1 Bring It On Home To Me 3
2 遠来 12
3 夕日は昇4 る 8

ゲスト・ミュージシャンも当日リハのみでぶらっと参加してくれました。ピアノにはロケット・マツ(永畑雅人)、ベースは山脇正治、ギターに、初めて一緒にやった藤井一彦(from THE GROOVERS)。歌のゲストは、青ジャージのヴォーカルのオグラ(「にんじん」を歌ってくれました)。終わりの頃に乱入してきたリクオ。みんなThank you。



特別な1日 友部正人

リクエスト大会の日がいつものコンサートと少しちがうのは、聞いている人たちに、自分のリクエストした曲をやるかな、という期待があるからだ。ぼくにも、どんな曲が来るのだろうと期待があるから、この日の特別な雰囲気はひとつも不思議じゃない。
リクエスト・カードにはひとり3曲ずつリクエストできるのだが、実はぼくも見えないリクエスト・カードを持っていて、リクエストしたんだ。リクエスト票がゼロなのにやったから、おかしいなと思ったでしょう。
リクエストした曲を1曲も聞けなかったひと、歌った33曲の中に好きな曲が見つかったかしら。また、3曲とも聞けた人も、「あ、こんなのもあったなあ」と思い出してくれただろうか。そして、あの場にいたすべての人があのコンサートを楽しんでくれただろうか。あの夜がずっと続けばいいと思っていたぼくと同じように。

 

 VoL.42 1991.8.23 発行

えー、この夏は春に引き続きまたまた(やったー! )北海道へ行ってきました。前半は仕事、後半はバカンスということで。
8月5日札幌でライブ(Pに宝示戸亮二、Gに三上敏視)をやって、6日には釧路へ。7日、8日と衛星放送WOWWOW番組の撮影。多和平と大観望とそしてメインの水門の前で、ギター1本でうたいました。司会の大野くんと大塚寧々さんはじめ、総勢16名のチームで2日間楽しく仕事ができました。(このもようは54分の番組になって、たっぷり見られます。)
そして、8日の午後にはみんなとお別れして、私たちは帯広へ向かいました。牧場に泊まって乗馬をしたり、川べりのサウナで汗をかいて、冷たい川に飛び込んでみたりと、特に友部は大はしゃぎでした。そのあと小樽で2泊し、ポンポン船(民宿)にもあそびに行きました。10日間、北海道は天候不順で寒かったけど、ほんとに何度行っても北海道はよいところです。まんぞく。

17日~18日は長野県佐久のイベントに参加してきました。友部はギターの藤井一彦(THE GROOVERS)と2人で演りました。共演者のたまとも1曲一緒にうたったよ。会場のすぐそばに「巨大迷路」があって、初体験の我々一行(友部、一彦、どんべえ、私)はすっかり熱くなってしまい、閉館時間まで迷路の中をさまよっていたのでした。


上記のWOWWOWの番組は、
「WOO TEEN’S LICENCE」#17特集 友部正人
で、実は22日にON AIRされてしまいました。が、29日にNHKの方の衛星放送で、早朝にON AIRされるらしいです。衛星放送見られる人も、見られない人もなんとか友人に頼むなりして見てくださいね。

トークライブのお知らせ
10月14日~17日の4日間、六本木のTSK CCCホールで、日替わりゲストを迎えて、友部がトークライブをやるぞ。どんな話をするのかは当日までのお楽しみ。
ゲストは14日、たま、15日、鈴木慶一、16日、仲井戸麗市、17日、どんと(ボ・ガンボス)。司会進行は松沢呉一。
料金2370円 9月1日ぴあにて発売。19:00 START

11月23日 パワー・ステーションでライブをやるよ。
東京での今年最後のライブとなります。レコーディングに入るし、しばらくライブは見られないと思うので、ちゃんと見に来るように。
普段DMが行っている方は特別優先予約あり。椅子席を確保したい方はDMに書いてある「合言葉」を言って、9月20日ぴあでチケットを予約してください。詳しくはDMのハガキを見てね。


この冬はアルバム作りです。
2枚のアルバムを制作するので、11月~来年2月までは、ほとんどライブ活動ができないことになっています。あいまをぬって、もちろんうたいに行きますが、ライブの数は少ないです。お見逃しのないように、こまめにライブ情報をチェックしてくださいね。


スケジュール
10/5 戸塚 詳しくはお問い合わせください。
  27  大阪 ウオーホール

9月は8日 ときわ座「待ちあわせ」ゲストPANTA
    25日 大阪クアトロ
27日28日 名古屋クアトロ2DAYS ゲスト 宍戸幸司(27)リクオ(28)

そろそろ出るはずだった、旅行エッセイの出版が遅れています。最後の直しをしているところです(書き下ろしってのは大変だった)。11月のはじめには出る予定。第4詩集も秋には出版の予定です。作家じゃないので、来る日も来る日も机に向かって書きつづけるのはちょっと苦しかったようです。



ぼくの買い物シリーズ 32 ・・・・フイルム・・・友部正人

 

 VoL.43 1991.10.20 発行

台風と雨ばかりの寒い東京の秋ですが、みなさんお元気でしょうか。
9月と10月、友部はいろんなジョイント・ライブを行いました。簡単に報告しますと…

まずは9月8日、第11回『待ちあわせコンサート』ゲスト、PANTA
ひどい台風の日(電車がストップして来られなくなった人もいた)、ゆうれいのいっぱいいるという浅草常盤座で、なにやら胸さわぐ1日、内容も実にHOTで、友部とPANTAは曲を半分ずつ受け持ち、メインもゲストもないジョイント・ライブとなりました。最初はソロでお互いの曲などもうたったりして、中盤は永畑雅人のピアノをバックにブレヒトの名曲の数々を三文オペラ風にうたいあげ、後半はTHE GROOVERSのメンバーも加わって、ロックし、ラスト、2人でつくった連歌(1コーラスごとに作っていった曲)をしみじみと。当然アンコールも非常に盛り上がり、鳴り止まぬ拍手とトモベコール(笑)に、予定外の「遠来」をひとりでうたってやっとおしまい、になったのでした。

9月25日は須山久美子さんに呼ばれての大阪クアトロへ。
東京で2度もリハをした、やる気まんまんの2人は、Gにアズミ、Bにまーさんを加えて、お互いの曲をうたったり、トム・ウェイツのカバーをやったりと充実した内容だったそうです。(残念ながら、私はこのライブを見にいけなかった。)

9月27日、28日両日は名古屋版『待ちあわせ』
27日は台風の真っ只中、割礼のVo 宍戸幸司くんを迎え、静かな一夜を。いつかはきっとうたいたいと思っていた早川義夫の歌を、友部はここぞとばかりやりました。宍戸くんのうたった「ふーさん」、友部による割礼の「散歩」もなかなか。Pにロケット・マツ。
28日はおなじみのリクオがゲスト。2人の共通のあこがれのNina SimoneやRandy Newmanなどのカバーをたくさんうたったよ。

10月14日~17日はトークライブ at 六本木
14日のゲストはたま。4人も相手に一体どうなるかという心配をよそにスムーズに和やかに終始しました。4人の詞をスルドク分析する友部(!?)、友部の詞について、それぞれの思いを披露するたま、となかなか普段聞けない話だった。
15日は鈴木慶一。久々のムーンライダースの新譜より「犬の散歩」と昔のはちみつぱいの名曲「塀の上で」を友部は取り上げました。20年くらい前の渋谷あたりの思い出話や、当時、友部の詞の作り方に実は影響を受けたという慶一の秘話も。
16日は仲井戸麗市。一番心配だったチャボも、音楽に対するいろんな思いを話してくれたよ。「スケッチ ’89・夏」の中の、お父さんの俳句を友部が取り上げて話してたら、チャボったら少し泣いちゃったんだ。死んだ犬のことをうたった句はとても良かった。あとでこの日のいろんな感想や反省やなんかをFAXで2人でやり取りしたことは言うまでもない。
17日はどんと。この日、友部は初めてどんとと話しをしました。(私は前からファンだった。)いやぁ、お寺とか相撲とか田舎の風景とかが大好きというどんとの話はめちゃ面白かった。この日だけ、特別に1曲ずつ生でうたったし。(どんとは吉田拓郎、友部はディランを)次の『待ちあわせコンサート』は、お寺でどんとをゲストにやろうと話も盛り上がりました。
4日間司会役の松沢呉一さん、お疲れさま。お寺でのコンサートのプロデュース、まかせたからね。


11月より友部は長いあいだあたためていた、たまとのレコーディングにいよいよ入ります。5、6曲のミニ・アルバムになって、来年に発売予定。「あいてるドアから失礼しますよ」や「ガーディナーさん」はもちろん、他の歌もたまのアレンジと演奏で。もしかしたら新曲も入るかも…。楽しみです。

スケジュール

11/1 武蔵美 4号館 共:三上寛
11/7 神戸チキンジョージ 共:石田長生
11/23 新宿パワーステーション WITH GROOVERS 、ロケットマツ
11/24 関西学院大学 共:あがた森魚

12月は京都(7日)松江(8日)高知(21日)坂出(22日)松山(23日)へ行きます。



ぼくの買い物シリーズ 33 ・・・横縞のシャツ・・・友部正人

 

 VoL.44 1991.12.2 発行

えー、11月22日のEXテレビ見てくれましたか。
初めて、全国ネットのテレビに出演しました。ひどい番組内容だったとか、いろんな人が怒っていましたが、私はテレビ局へ行って、きょろきょろ楽しかったです。内容は感心しなかったけど、バラエティ番組だし、しょせんテレビだしね。腹立たないよ。それより、たまとの演奏「あいてるドアから失礼しますよ」、とてもよかったでしょ。うん。今、レコーディングの真最中です。

11月23日、パワー・ステーション、ライブ『ライオンのいる時間』
9月8日常盤座、10月27日大阪ウォーホールに続いて、THE GROOVERSの3人をバックにロックなライブを展開。ロケット・マツ(Key)も参加して新曲もいくつも披露しました。1月から始まるニュー・アルバムの録音もこのメンバーでやるよ。
途中、たまの飛び入り。「金もないが悩みもない」を5人でうつくしく(!)うたう。

たまとのレコーディングは順調です。8曲入りのフル・アルバムとなりまして、3月15日発売。(アクシックより)
曲目は「夢のカリフォルニア」(1972)/「反復」(1973)/「空が落ちて来る」(1973)「あいてるドアから失礼しますよ」(1975)/「金もないが悩みもない」(1975)/「けらいのひとりもいない王様」(1980)/「ガーディナーさん」(1989)/「ぼくの猫さん」(新曲、作詞・友部、作曲・たま)とほとんど昔のギター1本でうたっていた頃の歌です。ふるいファンの人には涙ぐむラインナップでしょう。

CMにも初登場します。といっても歌だけだけど。「Love Me Tender」をなんと苦手な英語でうたってしまいました。
JRグループ??冬の京都??で、1月上旬から2月中旬までON AIR。

やっと『パリの友だち』が出来上がりました。書店に並ぶのは12月9日頃からだと聞きましたが、先日のパワー・ステーションでは先行発売しまして、好評でした。とてもきれいな本ですよ。
表紙とカバーの絵の2点を、イラストレーターの茶畑和也さんがポストカードにしてくださいました。2枚セットで300円。ライブの時に販売しています。どうしても、という方には通販も。2セットまで送料は62円です。それ以上はハガキなどでこちらにお問合せください。

詩集『ぼくの星の声』は1月か2月には出来上がるそうです。いろいろ混んでいるらしくて。
それから、現在また書き下ろしでエッセイ集を書いています(もちろん愛用の富士通OASYS 30LX?で)。ディランの曲にまつわるエッセイで、春には刊行予定なので、締切りに追われるかわいそうな歌うたいの友部は、午前中は原稿書き、午後~深夜はスタジオで録音、とハードな日々を送っています。けれど、好きなことばかりで忙しいので、本人は楽しそうにやっています。

それにしてもこの新聞、ワープロ打ちの原稿をまた手書きで書き直してガリ版なんて、なんか変なの。
2月はライブはお休み。3月はたまとの全国ツアーをやります。来年もよろしく。この新聞もいつまで続くかわかりませんが。ではまた。

スケジュール
1/8 名古屋クアトロ WITH 石田長生
1/11.12 吉祥寺MANDALA2 WITH グルーヴァーズ、ロケットマツ
1/18 甲府ハーパーズミル



ぼくの買い物シリーズ 34 ・・・猫とワープロ・・・友部正人

 

 VoL.45 1992.1.30 発行

しばらくぶりです。
こちらはただ今、レコーディング真最中です。
ガリ版で印刷する時間が全くないので、今回は手書き&コピーの新聞で失礼します。
去年の11月からずうっとレコーディングばかりしていて、2月下旬までかかります。本当に忙しいです。たまとの共作アルバム『けらいのひとりもいない王様』が録音終了してすぐ、シングル(3曲入り)のレコーディングをしました。そして1月から2月はニュー・アルバムのレコーディング。THE GROOVERSとロケット・マツ(key)と一緒に、ロックバンドのサウンドでうたっています。他に、THE BOOMとも1曲、一緒にうたいます。(MIYAとの共作「すばらしいさよなら」をやります)。今までずっと一緒にやってきた水谷紹(ついに3月ソロ・デビューです)も、コーラスなどで参加してくれました。

2月1日、シングルが発売されます。(MIDIより)
JRのCMでうたった「Love Me Tender」です。(録音はCMのとは別バージョンです)訳してうたっています。カップリングは、ディランの「Don’t Think Twice, It’s All Right」とトム・ウェイツの「Jersey Girl」を日本語で。3曲ともアコースティックな音で、駒沢裕城、仲井戸麗市、リクオ、滝本晃司らが参加してくれています。買ってね。
もうひとつCMをやりました。ナレーションです。気がついた人いますか。へーベルハウスDEWKS ?というやつです。6ヵ月間もON AIRされるのできっと見られます。(提供番組は、「なるほど・ザ・ワールド」だそうな)

3月はたまとのツアーです。まだチケットはあるみたいなので(地方)、ぜひまだ決めていない人は見に来てください。

3月7日 大阪 IMPホール
9日 広島 アステルブラザ中ホール
10日 福岡 都久志会館
12日 名古屋 市民会館
21日 札幌 共済ホール
24日 仙台 青年文化センター
28日 渋谷公会堂(チケットは2月9日売出し)
31日/4月1日 沖縄 ジァンジァン

このあとたまと別れて、友部は4月3日に宮古島でソロのライブをします。


5月21日、ニュー・アルバム『遠い国の日時計』(MIDIより)
発売記念コンサート・ツアーは6月~7月にあります。今年はアルバムデビュー20周年なので、きちんとしたコンサートをやろうとはりきっています。そのかわり、小さいライブはほとんどやらないかもしれませんので、コンサートはきちっと来てね。
今決まっているのは、
6月29日 大阪 御堂会館
6月30日 名古屋 芸術創造センターホール
7月5日 東京 日比谷公会堂
です。スケジュールあけて待っててくださいませ。


第4詩集『ぼくの星の声』の発売が送れています。2月末くらいになりそうです。現在再版中の『名前のない商店街』と『空から神話の降る夜は』は定価が1600円に上がります。
春に出る予定の2冊のエッセイ集も6月くらいにずれこみそう。あれもこれもやりたくても体はひとつ、1日24時間、なのでそんなにははかどりません。
メリーさんの絵本シリーズ(トムズ・ボックス)で、友部のイラストを集めた本をつくっています。この本は限定発売なので、予約を(もうすぐしたら)取ります。
月刊『カドカワ』、宝島、CDデータ、ロッキンオンジャパンなどに出るので、本屋で立ち読みしてね。(たまのみんなと出てます。)

 

 VoL.46 1992.4.20 発行

しばらくぶりです。
たまとのコンサート・ツアーも無事終了し、最終地の沖縄でしばらくゆっくりしてきた私たちでしたが(宮古島に行ったしね)、8ヶ所のツアーは意外にあっけなく終わり、リハーサル、レコーディング、取材、リハーサル、コンサート・ツアーと、5ヶ月にわたって付き合ったたまのみんなともこれで顔を合わせなくなるのかと思うと、ちょっと淋しい気もします。(でも6月6日もやるけど)
すごく来たかったのに来られなかった人、衛星放送WOWOWでライブ(渋谷公会堂)のもようが6月22日(月)20:00~20:54にON AIRされます。1時間番組ですので、全部というわけにはいかないけど。

《けらいのひとりもいない王様》ツアー・メニュー
※初日の大阪以外はこの曲順でやりました。(私のベスト3 広島・福岡・仙台)
1 夢のカリフォルニア
2 ガーディナーさん
3 反復
4 空が落ちて来る
5 ぼくの猫さん
6 ぼくの猫さん Part 2〔海辺編〕(滝本ヴァージョン)
7 髪の長い魚
8 Jersey Girl
9 たまコーナー 4人が1曲ずつ日替わりでうたった。
10        当日に友部が、その日の4曲を決定した。
11        
12        
13 金もないが悩みもない
14 イタリアの月
15 こわれてしまった一日
16 あいてるドアから失礼しますよ
17 けらいのひとりもいない王様
アンコール
1 Love Me Tender
2 さよなら人類
3 ひとりごと

聞きごたえのある、とてもよいコンサートでした。


さて、5月21日発売の次のニュー・アルバムです。
『遠い国の日時計』全12曲(60分くらい)
サウンドも、ジャケット写真もかっこいいぞ。ホール・ツアーだってやってしまう。大丈夫なのか、という世間の目も気にしつつ、大冒険です。たまには大きなところでうたいたいじゃあないか。赤字も覚悟の上だもん。ロックだから大きい音でやるしさあ。THE GROOVERS+ロケット・マツのレコーディング・メンバーでツアーします。東京公演は水谷紹も参加してくれるはず。

「Love Me Tender」がJRのCMに引き続き、今度はTBS系の「生生生生ダウンタウン」で流れています。終わりのところで使われています。生番組なので、番組が押すと、ほんのちょっとしか流れないらしい。けど、見てね。

TOM’S BOXからの限定発売(なんと998部のみ)のイラスト集が6月に発売。『待ちあわせコンサート』のチラシの絵とか、見覚えのあるものも多いと思うよ。
このシリーズはずっと画家やイラストレーターの作品ばかりだしていて、シロウトの起用は今回がはじめて。がんばれ、友部。次のダイレクトメールに申し込みのハガキを同封するので、急いで申し込んでください。

たまに問合せもありますが、今年はたなばたリクエスト・ライブは残念ながらやりません。10月を心待ちにしていて。
ではまた次号で。ごきげんよう。

 

 VoL.47 1992.6.12 発行

5月に発送したダイレクトメールに入れたアンケートハガキがこちらに戻ってきています。思ったより少なくて、さびしい気もするけれど、これからの作業のことを考えるとうれしくもあり…。とにかく4000人分もの名簿はいつも大変だったもの。発送しても、大勢で何日もかかるわけだし、住所変更などの書き換えもいちいちノートで探していたものだから、大変だった。今度からはフロッピーに入れたので、らくらくだね。
それと、返送されてきたはがきに、自分の住所を記入していない人が多くて、びっくりしました。(特に年齢の高い人に多かった。)いちいち〒番号だけを手がかりにノートから探すのは私なわけで…。こんな長年の苦労もこれからはなくなります。(もっと早くワープロを使えば良かったのだろうけど、このガリ版を見てもおわかりのように、私はキカイがきらいなの)。
まあ、今まで勝手にこちらがDMを出していただけなので、誰にも文句を言うすじあいはないのだけれど、さ。

6月15日、WOWOWで放送予定の「友部正人&たま」のコンサートの番組が、6月22日放送に変更になりました。番組への感想、意見を書いて送ると、たまのサイン入りきんちゃく袋と友部のサイン入り詩集をセットで5名様にプレゼントだそうです。ハガキを出そう。
〒105 港区虎ノ門1-22-15、4F
日本衛星放送?番組宣伝部
友部正人&たま プレゼント係

もうひとつプレゼントの話。
一部のレコード店で配られているハガキをMIDIに出すと、オリジナルテレフォンカード(『遠い国の日時計』のジャケット写真)を1000名様にプレゼントだそう。友部のテレカだなんて! ふふふ。主にテイトムセンですが、他のレコード店にもそのハガキがあるので、詳しくはMIDIの営業部まで。


『THE MAN IN ME』第4エッセイ集 7月下旬発売予定。 発売延期
ボブ・ディランの歌18曲を選んで、それぞれのタイトルで長めのエッセイを書き下ろしました。表紙画には、敬愛する片山健さんに描いていただき、阿部出版より。1600円。


「ロックンロール・ニューズメーカー」という雑誌でエッセイの連載が始まっています。7月号が第1回目。1年くらい続ける予定です。

『遠い国の日時計』の発表会ツアーのリハーサルにはげむ今月の友部です。5月末にはキャンペーン・ツアーまでやりました。アルバムの評価は高いです。うれしい。あとはコンサートにお客さんがいっぱい来てくれれば言うことなし、です。まだどの会場もチケットあります。来てください。

7月10日、滋賀県堅田に近くオープンする「ハックルベリー」という店でライブあります。ロケット・マツ(key)と2人でやります。チケットはぴあで。

8月16日~友部はタイへ行く予定。2度ほどライブもやるそうです。タイまで見に行きたい人いますか?

 

VoL.48 1992.7.20 発行

『遠い国の日時計』発表会ツアーも終了し、今はわりとのんびり過ごしています。
ツアーは良かったよ。ホールでバンドで思いっきりうたえて。『待ちあわせコンサート』で、小さめのホールはたくさん体験したけど、たまには大きなところでうたってみたかろう、というか、まあそんな気持ちで。20年のお祝い(笑)だし。とはいえ、動員数は少なかったので、興業的には大失敗ってやつですが。特に大阪&名古屋公演は去年の『ライオンのいる場所』ツアーの時よりも少なくて、各イベンターも我々もわけがわからず、もうお手上げ状態でした。ああ、一体どうしてだったのでしょうか。
がしかし、友部は大満足で、日比谷の終了後、もうこれからは大ホールでしかやりたくない、とまで申しておりました。(無理でしょ、そんなこと。)

7月5日 日比谷公会堂 曲順表

1 遠い国の日時計
2 時刻表
3 半月のバラード
4 ゴールデン・トライアングルのラブソング
5 夜の登山家
6 ゲンズブールの心臓
7 すばらしいさよなら
8 Don’t Think Twice, It’s All Right
9 ※Like A Rolling Stone by THE GROOVERS+ロケット・マツ
10 グッドモーニング・ブルース
11 銀の汽笛
12 風のような声
13 さまよえる定住者
14 7月の王様
15 イタリアの月
16 こわれてしまった一日
アンコール
1 50歳になってから歌うラブソング
2 ある日ぼくらはおいしそうなおかしを見つけた
3 6月の雨の夜、チルチル・ミチルは

ゲストに水谷紹(いろいろコーラスと12弦ギター)
宮沢和史(「すばらしいさよなら」)
時々自動(「7月の王様」)
と、レコーディング時の演奏をほぼ再現(!)というぜいたくな東京公演ならではのことでした。けど、他のコンサートも良かったよ。特に名古屋(6月30日)はバクハツものでした。レコーディングとツアーにつきあってくれたTHE GROOVERS+ロケット・マツにはSPECIAL THANKS。またやろうね。

9月21日、シングル「すばらしいさよなら」発売。(カップリングは「銀の汽笛」)
2曲とも、アルバムからのカットなので、目新しさといえば、ジャケットのイラストかなあ。大好きな漫画家、森雅之さんに描いてもらいました。見てね。ヒットするといいな。うん。

この新聞について
前号で、値上げを欄外に書きましたが、改めて1回100円になりました。ライブで配るためのペーパーなので(今よりももっとMCの下手だった友部が、ライブ時にちっとも必要なことを言わないものだから、情報なんかを書いて配ったのが始まりです)、ファンクラブの会報のようなものを作る気持ちは全くありません。ファンクラブみたいに、広まっていって、人数が増える、というのも大変に気が重い、という全くわがままな作り手ですので、定期購読の方法も全然書かないで勝手にやっていました。
ただ、切手や現金や郵便振替で申し込んでくれる方にはちゃんと郵送しています。それで、このたび実費も含めて1回100円になりました。これからもとうぞよろしく。

ライブで配るといっても、ホールでやると配れない。ガリ版だと700枚くらい刷るのが限界だからです。なんかジレンマ。

 

 VoL.49 1992.9.27 発行

もうすっかり秋ですが、お元気でしたか。
友部は8月に2週間タイへ行ってきました。
7年ぶりにタイの人や町や風景に再会して、とてもなつかしかったようです。7年前にお世話になったタイ人や日本人のおかげで、今回もまたコンサートをタイでやることができて、満足していました。

10月10日、11日の日仏会館のチケットは、一応、即日完売いたしました。ありがとう。
(当日券も少し出るので、あきらめられない人は当日来てね。)
もうコンサートまで2週間もないっていうのに、友部はのんびりしています。リハーサルも28日から本格的に始まるんだよ。なにせ、60曲だしね。それに、ライブレコーディングだってしちゃうのだよ。そのわりにはのんびりしてるよねぇ。
15周年のライブ盤『はじめぼくはひとりだった』は、好評で、今も売れ続けています。第2弾の今回のCDもがんばって良い作品にするぞ。現在のレコード会社では出せない歌も入ると思われるので、多分、今回も自主制作になるかなあ。
それから記念グッズとしてポストカードを作りました。1枚は写真、1枚は友部のチラシに使われたイラストの2枚組で。これもお楽しみに。


MANDA-LA 2の5周年スペシャル・ライブ(9月20日)は、水谷紹くんと2人でじっくり歌って、とってもスペシャルなライブでした。友部がアコースティックなライブを東京でやるのはほんとにめずらしいので、うれしかった人もいると思います。
ただ少し文句を言いたい。電話予約をして、チケット代金を払わずに、当日来なかった人が16人もいました。これは良くない。事前にちゃんとキャンセルしてくれないと。前売りチケットが売り切れで、来たくても来られなかった人もいるんだよ。(限定150人だったので)。もう、ほんとに今の若者はモラルが……とつい怒りたくなってしまう。当事者の人が、これを読んでたら、きちんと反省してくださいね。


『THE MAN IN ME』のことについて
7月に発売予定だったエッセイ集『THE MAN IN ME』が、バブルのあおりで出版できなくなって困っていましたが、出版社を変えて、やっと出ることになりました。ホッ。11月20日発売。大栄出版。1500円。書き下ろしなので読みごたえあります。お楽しみに。


20世紀の代表的なアメリカ人の伝記シリーズ(メディアファクトリー)の最新刊友部正人   ボブ・ディラン~年代を挑発した風『ボブ・ディラン』で友部が文章を寄せています。興味のある人は読んでみて。

とにかく文章を書く仕事が多いです。この冬のあいだにもう1冊本が出ます。歌の詩と、それにまつわる短いエッセイ集です。帯広のタウン誌の連載をまとめたものですが、大幅に加筆して、新たに書き下ろすくらいの手間をかけてしまいました。来る日も来る日もワープロに向かって書いている姿は、とても歌うたいとは思えない。

何だかだで、今年は中断していた『待ちあわせコンサート』をまた再開しなくちゃと思っています。待っててね。

 

 VoL.50 1992.11.15 発行

もはや、ちょっと古い話題となってしまいましたが、10月10日、11日の20周年記念ライブ『ぼくの展覧会』は2日間(計7時間半)で58曲を無事うたいきり、静かな感動のうちに終了しました。
本当はもっと広い会場でやって、もう少し多くの人に見てもらいたかったなぁ。キャパ420人だもん。7月の日比谷公会堂の1/5だよ(あの時はとてもゆったりと見られましたが)、まあ、友部が20年前初めてコンサートやった思い出の日仏会館だし、しょうがなかったですね。
1日目は、時間的なゆとりがあったので、ゲスト・コーナーもあって、MOJO CLUBの三宅くんやたまの知久くん、初々しい河口修二くんなんかと、それぞれじっくり歌ったりしました。2日目は会場の都合で早く終わらなければならず、黙々と曲をこなしていきましたが、スティール・ギターの駒沢裕城さんや、リクオが盛り上げてくれました。毎度おなじみの水谷紹やTHE GROOVERSやロケット・マツがサポートしてくれたのは言うまでもありません。
20年間を振り返りながら聴いていた人は、会場にどのくらいいたのかなあ。アンケートを読んだ限りでは数人しかいなくて、ほとんど若者でした。私事ですが、私は20年前からずっと見てきた数少ないファン(!)の1人です。歌を聴きながら、デビュー当時の友部や、その頃の16歳の高校生だった自分のことなどを思い出したりしました。あの頃の友部はずいぶんいじわるな顔をしていて、目の中にビュービュー風が吹いているみたいで、とてもおっかなく、コンサートを見に行っても、ステージに突っ立っている彼をなかなか直視できなかったものでした。MCなども全くといっていいくらいなかったし(ひと言もしゃべらないコンサートもあった)、今では見かけはまあすっかりやさしくなったもんだなあ、なんて感慨にふけったりもしていました。
さてCD化のため、現在テープをチェックしながら選曲中です。3枚組くらいにしようかと考えていますが、なかなか大変。これはどうしてもCDに入れたいと思っている曲に限って、友部が歌詞をまちがえたり、メンバーがミスをしていたり。楽しみに待っていてくださいね。今回も自主制作で発表します。レコード会社では出せない歌が何曲もあるのさっ。


『ぼくの展覧会』曲順表
10日
1 銀の汽笛
2 ロックン・ロール
3 ある日ぼくらはおいしそうなおかしを見つけた
4 まるで正直者のように
5 どうして旅に出なかったんだ
6 大阪へやって来た
7 あの美しい町では
8 ぼくは海になんてなりたくない
9 ユミはねているよ
10 地球のいちばんはげた場所
11 もう春だね
12 夢のカリフォルニア
13 別れの唄
14 けらいのひとりもいない王様
15 あいてるドアから失礼しますよ
16 グッドモーニング・ブルース
17 早いぞ早いぞ
18 ジョージア・ジョージア・オン・マイ・マインド
19 Good Night, Irene
20 すばらしいさよなら
21 ふあ先生
22 水門
23 50歳になってから歌うラブソング
24 古い切25 符
26 イタリアの月
27 少年とライオン
28 ゴールデン・トライアングルのラブソング
29 6月の雨の夜、チルチル・ミチルは
30 びっこのポーの最後
31 フーテンのノリ
アンコール
熱くならない魂を持つ人はかわいそうだ

11日
1 なんでもない日には
2 夕日は昇3 る
4 大道芸人
5 こわれてしまった一日
6 愛について
7 夕暮れ
8 Love Me Tender
9 にんじん
10 夜を着がえて
11 君が欲しい
12 いっぱい飲屋の唄
13 はじめぼくはひとりだった
14 誰もぼくの絵を描けないだろう
15 乾杯
16 一本道
17 絵はがき
18 密漁の夜
19 長いうで
20 Bring It On Home To Me
21 おしゃべりなカラス
22 遠来
23 モンタハ
24 女は男である
25 20世紀という芝居
26 君はこんな言い方嫌かもしれないけど
アンコール
ぼくは君を探しに来たんだ
まちは裸ですわりこんでいる


『ぼくの展覧会』記念ポストカードセット通販します。イラスト&写真の2枚組で、1セット250円です。送料は何セットでも100円。

1月15日~17日、吉祥寺MANDA-LA 2で3daysやります。前売り券の発売日は12月19日の夕方からです。じゃあまたね。


カステラ   友部正人

2枚の曲順表に並べられた58曲を見ると、ぼくの20年はあっけないものに感じる。これだけしかなかったっけ、と思う。そりゃあこの58曲は今までの曲の一部分ではあるけれど、よく人が代表曲だというものはほとんど入っていると思う。つまりこれはぼくの20年なのだと思う。そのうえで、やはりあっけないと思う。ぼくはこれらの曲にぼくの20年を見つけられない。だから聴く人も、20年なんていう重みはつけないで聴いて欲しい。20年は配ったりするものではなく、ぼくの中で歩き続けるものなのだ。20年は0年でもあり、100年でもある。けっして単純な積み重ねではない。それよりも20年を距離をおきかえた地点から振り返って見て欲しい。ぼくの過去のアルバムは、きっと横1列に並んでいる。
それにぼくはもう42歳なのだ。42年を東京からの距離におきかえると、地球上のどこの街になるのだろう。ぼくは42年前に東京で生まれた。ぼくが生まれた日から一番遠いところは、今ぼくがいるところに決まっている。ぼくはここで旅人でいようと思う。銀紙で包装された20年はみんなで食べたらあっというまになくなったカステラだった。